星の在処とベルスーズ

FGOベディぐだ

本編に関係ないので書かなかったり考えてはいたけど使わなかった設定などがそこそこあるのでお焚き上げ。
本編読後でないとわりと不親切やもしれません。


*回想におけるマーリン先生との授業について
本編に関係ないから書く必要ないなと、わりと色々すっぱりざっくりと削っております。
舞台はいずれも7章バビロニアにおけるウルクの壁の上です。原作においてマーリンと夜中にお話していた場所を想定しております。
正直マーリンでなくても教えを請うことはできるのですが、マーリンを出したのは私の趣味……という訳でもなく、彼が唯一破滅しようとしている立香さんを『止めない』人だと思ったからです。趣味もまあありますが。
ダ・ヴィンチちゃんでも知識はありそうというか、あるという設定で話を進めることは可能なのですが、ダ・ヴィンチちゃんは立香さんのやろうとしていることを知れば間違いなく止めます。だって破滅しようとしてますもの。
マーリンが止めないと思ったのは人らしい感性を持っていないからというよりも、結末はどうなろうともそうしたいと願う立香さんの『意思』を汲むのではと思ったからです。

一回目の授業は弟子入り編。
マーリン個人ではなく冠位魔術師に教えを請うという意思表示。

二回目の授業は魔術回路を整えよう編。
魔術回路の使われていない部分を開いて、なおかつそれらを全て供給用に調整する作業。
しかしそれでも一度に流せる量が少なければ供給は難しい。穴の開いたプールに水を溜めるためにゴムホースを使うのと、ポンプで水汲み上げるのとではまるで違うという訳です。供給量が少なくては消費量に対して追いつかない。ということで拡張作業に入ります。
方法は大変荒療治で、ギルガメッシュに召喚され『サーヴァント』として現界しているマーリン大先生を構成する魔力を一気に流して、その負荷に慣らすという方法を採用しております。血液を触媒として魔力を送り込みますが、立香さんとマーリンの間にパスが通っていないので、純粋に膨大な魔力が体に捩じ込まれるというある種拷問的な感じに仕上がっております。
本編読んでてお気付きの方ももしかしていらっしゃるかと思いますが、最後にベディヴィエールが取った方法と同じだったりします。契約者としてパスが通っているかいないかの違いです。魔法の右手の向こうで触れたものが何なのかは実は決めてなかったりするのでご自由に捉えていただければ。粘膜接触と体液交換が入る方が効果は高く出そうですが、血液という生命の循環を司る体液が媒介となっているので、それが基盤になっているのであれば他は瑣末な違いではないかなと思います。

三回目の授業はブレーカー機能をなくそう編。
要旨は本編で触れた通りですが、やってることとしては体が耐えられる限界ギリギリまで魔力放出しましょうというトレーニング。ブレーカーがないので加減を間違えば死にます。
ここでは原作にてティアマトと対峙した時に、ゴルゴーンから立香さんの指先が魔力不足で壊死する寸前であると指摘されたことをしれっと設定に組み込んでいたりします。

四回目の授業は今までの授業内容をさらっと復習して魔力源確保で最後の仕上げをしよう編です。
今まで二人が何をやっていたのか、その理由の説明。ここは特に補足で書くことはなさそうかなーと思います。立香さんのおめめが改造されて、彼女の企みが判明するターンです。じゃあ魔力を流しまくって受肉させてしまえばいいのではという考えは、濃い魔力を取り込んだ時点で立香さんの体は耐えられなくなるというセーフティーがなされております。一旦自分の体に移す以上、魔力が大きすぎると器が即座にパンクしてしまう寸法です。

……とまあここまでつらつらと語ってきましたがここまで書いたこと公式設定にある訳でない勝手に考えた方法であるので、おかしな部分多々あれど目を瞑って頂ければと思います。立香さんの体については時差ボケで眠いーって言ってるあたりから実は既におかしくなっていたりします。
回想で何をやってたかとか気にする人いないだろなーと思いましたが一応の補足でした。


*ベディヴィエールの現界問題について
今回の話では私自身が聖杯になることだ方式を取りましたが、他に選択肢がなかった訳ではありません。しかしどの方法も正直幸せな結末にはならないです。前提として私の中にベディヴィエールが消滅を受け入れているという部分があるので、そこが最大の障害となっております。そんなベディヴィエールだからこそ好きなのですけれどね……。

立香さん特異点化コース
立香さんの意思と外的要因が合わさってさながら特異点のような状態になってしまう場合です。揺り籠の世界。環境ごと自分の領域に取り込んでしまうことにより気取られるリスクは低く、ベディヴィエールの自由意志は守られますが、外部からすると当然異常であるので解決部隊が送り込まれます。撃退しようが、進入を許そうが、当然内側の世界に影響は出るのでベディヴィエールに揺り籠の世界の秘密が露見してしまい詰みになるのではないかなあと思います。

聖杯ぶっこみ受肉コース
今まで集めた聖杯をベディヴィエールに突っ込んで受肉させ、消滅を回避するコースですが、ベディヴィエールの自由意志はありません。このコースでは存在消失の危機は去りますが、ベディヴィエールが今までと同じように笑うことは二度とないのでしょう。もしも再びその笑顔を浮かべる時が来るのならば、それはベディヴィエールが大切な何かを手放し、立香さんが愛したベディヴィエールが死ぬときなのだと思います。私的に一番救われない結末であります。

なんやかんや奇跡が起きてどうにかなったよコース
詳細は省くが英霊として座に正式に登録された!!!詳細は省くが肉体を得た!!!とかいう感じのハッピーエンドに一番近いのかなぁというコースでありますが私的に一番実現不可能だったコースです。
ベディヴィエールは1500年もの時を彷徨い続け、その果てに王へと剣を返し、ようやく一度限りの現界を許されました。……これ以上彼に一体何をさせろというのでしょう?正式な英霊の座に至るまでの功績として、これ以上のものとは一体何があるのでしょう?
受肉コースとなるとフォウくん並の魔力譲渡を行える存在は一体どこから賄うのか、という問題が出てくるのと、正直上記の英霊正式登録コース含めて『ベディヴィエールは背負った罪に対し既に救済を得ている』という前提条件があるので、これ以上の救済は公正でないという感じがあります。有り体に言えば陳腐な奇跡を起こしたくないという。彼の生き様に対して今の結末があるので、その意味を軽いものにしたくないなぁという気持ちがあります。結局は私が納得できなかったというだけなので、納得できれば理由付けできれば十分なのだと思います。
大聖杯に触れるという手段もありますがそうなると聖杯戦争案件になるという。FGOの世界線では冬木の聖杯は解体されてたっけどうだっけ。

……とまあ色々と語りましたがベディが消えたくない!と望めばよし分かった!!と望みに合わせて適当に理由をでっち上げればいいのですが、彼にその願望はないのだろうなぁと思うので、理由をでっち上げようが受け入れてはもらえないのですよね。その意志がないから結末を手繰り寄せられないのです。
そう考えるとカルデアで過ごしている状態が一番平和なのかなあと思いますが、カルデアで過ごす=立香さんが危険と隣り合わせの状況が続いているということなので、ベディヴィエールとしては真に幸せな状況ではないのでしょう。彼を幸せにするにはどうしたらいいのだろうと考えてしまいますが、きっと彼は既に幸せなのだろうなぁと思います。私にできることがない。


使わなかった裏設定をお焚き上げするつもりがうっかりくだを巻いてしまいました。
あくまで私の思想ですので、いろんな考え方があってもいいと思います。ベディに幸あれ。