星の在処とベルスーズ

FGOベディぐだ

以下後書き、次ページは裏設定的なもの


初めましての方もそうでない方もこんにちは。
という訳でベディヴィエール現界問題について触れてみました。
一冊目がベディの内面的について考えたものであるならば
今作はベディを取り巻く環境について考えたものになります。
幕間の物語で開放されるプロフィールに「今回限り」の特例という記載があり
最初はそれが『特例として座に登録される』ことに係っていると考えていました。
そこで『現界することを認められた』ことに係っているという解釈を見つけ
ベディに与えられた機会は一度きりであるという前提で未来を考えてみると
彼の存在は消えてしまうのだと気付き愕然とした事が本作を書いたきっかけです。
六章にてベディは魂を使い果たし、輪廻の枠から外れることを告げられている。
今の彼が終われば次はなく、そこで尽きてしまうのです。
英霊の座に上る事は功績が認められる事であり、ひいては存在の証明となります。
けれど、「今回限り」である彼はもう、それを持たない。
ベディヴィエールの存在が、どこにも残らないのです。
彼がその消滅を恐れ、拒むなら、逃れる術は用意できたけれども
ベディはそれを受け入れるのだろうと思うと、もうできる事がないのです。
書いていて辛くなることがありましたがベディヴィエールと向き合うにあたり
この題材は書いておかねばならないと思い私なりに書きたい事を詰め込みました。
愛や恋というよりも、執着の物語であるのかもしれません。
詰んでいる状況で、詰んでいる行動をする、どこにも行けない二人のどん底ごっこ。
正直この結末がハッピーエンドなのかバッドエンドなのかよく分かっていません。
ひりひりとした痛みを伴う話ですが、何か感じるものがあったならば幸いです。
ここまで読んでくださった方々に、最大級の感謝を。


星の在処とベルスーズ
Fate/Grand Order Unofficial (Air)fanbook
2017/12/03 out